その言葉がストンと心の奥におちた。



「しがないカメラマンの意見だから、聞き流していいからね。
じゃあまた…」

「えっ……ありがとうございました」



しがないカメラマンって言ってるけど、実は経歴が長いカメラマンだよあの人……。



すごく参考になった。



思えば俺には背負ってる物とかほとんど無くて、やりたい事ばっかりしてた気がする。



別に生活を支えなきゃいけない家族もいないし、琉莉と住んでるって言っても、琉莉もかなり稼いでるし……。



かと言って両親も稼ぎは多いし……。



多分、これが栄光にあって俺に無い、足りない物なんだろう。