すでに廊下側からは女子の声がする。 琉莉も声が聞こえたから急いで俺の所に来たんだろう。 多過ぎたら俺では対処出来ない。 でも最後だし、琉莉と帰りたかったけど…。 ……無理っぽいな。 「恭介さ、今日仕事入ってる?」 「いいや、今日は休み」 「なら後でカラオケな。 琉莉も誘って」 「わかった」 「じゃあいつもの所で」 教室を出ると、女子が群がってた。 廊下を掻き分けながら歩くのもキツい。 ボタンやサイン求められたり、手紙渡されたり…… 目の前で泣かれたりする。 俺同様、奏太達も。