言われた事にキレずにはいられなかった。



咄嗟に俺はライの胸倉を掴んでいた。



「っ……あんたと違って俺達はいつ仕事が無くなるかわからない奴等ばっかりだ。
あんたが渡米して俺達に舞い込んだ仕事は、あんたの帰国と同時に無くなった。

その時の気持ち、わかんのかよ。
世界一にわかんのかよっ!!」



何で…

何で……。



俺はこんな事言われる為に帰って来たんじゃない。



もう一度、自分を見つめ直す為に帰って来たんだよ……。



「……ふざけんな」



今の仕事は俺が長い間培った実力で手にした物。



それを簡単に、安易に考えられたら困る。