何かもうイライラする。 「いい加減にしろよ。 俺はあんたなんか好きじゃねぇし、近くにいられるのも迷惑なんだよ」 「何言って……」 「臭いんだよ。 このケバ女!!」 「サイテー!!」 頬を叩こうとした手を静止した。 「モデルの顔を傷つけるのは、ヤバいんでね」 「っ…。もう知らない!!」 女は家を出ていった。 「ふぅ~…」 これで一安心? つーかあの女の名前すら知らない。 あいつの先走りがいけないんだ。 たった数日の関係。 何か言い出さないだろうか。 まぁでも、俺が握りつぶすし。