――そう、
私生活では前と変わらない。
だけど、仕事の現場は変わった。
スタッフの人や前からのモデル仲間は親しく接してくれるけど、
俺がアメリカにいる間に入ってきた新人や実力を延ばした奴。
そいつらとの撮影は、凄くやりづらい。
そして、俺のその気持ちを察してくれる人は、ベテランスタッフだけ。
俺がいなかった1年半の日本のモデル業界がどう変化したかわかんねぇけど、
とにかくやり辛いんだ。
こんな事聞いてくれる人なんて、日本にはいない。
琉莉達にも相談出来ない。
だから俺はアメリカにいる社長に電話した。