まだ世界一になるのは早いかもしれない。



優秀な実績、高い知名度を兼ね備えてからが良かったかもしれない。



でも、"俺"は……。



「恭介、君と同じショーに出るなんて感激だよ。
今日はより良いショーにしよう」



舞台裏、最初の衣装に身を包んだ俺に話しかけてきたキャメロン。



どんな理由で俺を選んだか知らない。



けど、俺はキャメロンよりも注目を集めてやる。



「恭介君っ!!」

「社長…」

「が、頑張ってね!!」

「っ…はい」



順にステージに上がって、帰って来る。



もうすぐ俺だ。



呼吸を落ち着かせて、

しっかり前を向いて、



俺は一歩踏み出した……――