「そうだ、恭介君」
「はい?」
「来週からウォーキングの専属の先生を用意するから」
「わかりました…」
「俺は事務所に戻るけど、恭介君は今から仕事だよね?」
「はい、撮影があります」
「送って行けないけど、頑張ってね」
早く社長は事務所に戻って仕事してほしい。
秘書の怒りが俺に飛び火しなきゃいいけど……。
「よし、」
俺は与えられた仕事をするんだ。
「恭介、今度のショー出るんだろ?」
「はい」
「すげぇな!!」
同じ年頃の奴等は俺があのショーに出るってだけで騒ぐ。
あまりにも周りの奴等がジョンに見えて来る……。