あまりにも緊張し過ぎてた。



「父さんは今日、日本に帰るんだっけ?」

「まぁな、2週間だけ帰るよ。
恭介も世界一と共演するんだろ?
いつもどおりのお前なら大丈夫だよ」

「父さん……」



父さんにはいろんな事を見透かされてる気がする。



俺がカッコいいって思う人物は雨宮祥也と、父さんだ。



俺にはない大人びた雰囲気がある。



俺も父さんみたいになれるかな…。



「恭介、時間…」

「やべっ!!
じゃ、行ってくる!!」



遅刻しちゃやばいもんな。



乗ったタクシーの中では、ずっと緊張と不安に駆け巡っていた。