今さらだけど、あたしと奏太が進学出来たのは奇跡的。 成績悪いのに付け加えて、授業日数もギリギリだった。 最後のテスト、死ぬほど勉強したもん。 涼平の脅し付きで。 「そーいや涼平は?」 「涼平は仕事の打ち合わせ。 午後から来るよ」 舜哉が答えてくれた。 でもなんで午後? 「俺達って昼までだよな?」 「午後から入学式だよ。 涼平は代表で式辞読むの」 「へぇ~…」 まったく知らなかった。 「普通3年じゃねーの?」 「例年違うみたいだよ」 あたし達って知らない事ばかりだ。