■episode21:琉莉■




羽月大吾という大物プロデューサーが、Lightについた。



羽月さんに言われ、あたしは思ったんだ。



自分の気持ちに嘘をつきたくない。



恭介は必ず世界一になって帰って来る。



だからあたしはその世界一の恭介に見合うような歌手になるんだ。




素敵な歌を送り出すんだ。



「琉莉ー、これコピーしといて」

「あ、うんいーけど。
これ何?」

「見てわかんねぇの?
ノートだよ」

「ノートはわかるよ?
でも何で…」

「馬鹿か琉莉。
来週から期末テストだろ」

「…………」



げっ……。