今、俺は何をしているんだろう。



毎日と言っていい程、ハードなスケジュールに追われて、学業との両立。



俺は好きなモデルの仕事が出来て、充実した日々を送れてなかったのか?



「琉莉、ごめんな。
キスして……」

「あっ…恭っ…!?」



じっくり考えてみよう。



これからの俺、そして今の俺を見つめ直して。



――あたしも恭も大人になったからだよ。



俺だってわかってる。



昔に戻れない事は…。



「恭、待って…!!
恭介ーっ!!」



琉莉の声を遮って、俺は家のドアを開けた。



――その日、俺は一晩中考えた。