「恭の馬鹿」

「……は?」

「せっかく人が心配してやってんのに!!
少しはありがたく思いなさいよ!!」

「あ?」

「恭の馬鹿、阿呆!!
もう恭なんて知らない!!」



俺が何かしたって言うのかよ…。



ただ声をあげただけじゃん。



意味わかんねぇ~…。



こっちはイライラしてんだよ!!



「あたし、もう心配なんてしないからね」



琉莉はそう言って、エレベーターの方に走って行った。



「チッ……」



俺、何もしてねぇし。



琉莉が何考えてるかわかんねぇし。



あ゙~!!


チクショー!!