「なぁ琉莉……」

「ん?」

「何でもない」

「何よー!! 何か気になるじゃん!!」

「うるせぇ~
ないもんはないんだよ!!」

「恭介のばーか」



琉莉は俺の事を恭や恭介って呼ぶ。



使い分けは適当らしい…。



「なぁ…琉莉。
お前男子に見られてねぇか?」

「そうかな? 恭介を見る女子の数の方が多いよ」

「大変だな…人気者は…」

「自分で言うな!!」



何か無性に妹を取られたみたいな感覚になる。



琉莉は可愛い系と美人系、どちらにも当てはまらない。



全ての中間ぐらい…。



昔から何も変わらない琉莉。