■episode12:恭介■




遥か未来を予想出来る力があるとする。




先の未来を覗いてみたい。



そんな向上心もある。




だけど、今未来を知ったらどうなるんだろう。



もし不幸な夢かもしれない。



だから俺は未来を見据えない。



未来は自分で作って行く。




「恭、起きて……」


「遅刻しちゃうよ…?」


「ねぇ恭介……」




君がどんな未来になろうとも、俺がどんな人生になろうとも。




「ん………はよ…」

「おはよ、恭介」



目が覚める。




―――朝がやって来る。