「遅かったね」

「待ってたんだよ」

「あたし時間間違えたのかな?」



琉莉は、



琉莉は何でそんな事言うんだよ。



琉莉は何にも悪くないんだよ。



「琉莉……」

「遅れたって気にしないよ?仕事でしょ?
元々あたしが無理やり約束したんだし…。
恭の予定とかちゃんと聞かなかったから、あたしが悪いの」

「…………」



馬鹿野郎…。



琉莉は大馬鹿だ。



「琉莉は悪くねぇ、俺が悪いんだよ」

「違うのっ!!」

「違わねぇよ!!
何時間も待たせたんだぞ!!」



仕事っつーのはただの言い訳にすぎないんだよ。