「あちゃ~、これは熱あるね。
夏風邪でもひいたかな?」



首周りを触るマネージャーの手が冷たくて気持ちいい…。



「涼平君、琉莉ちゃん今日はもう無理ね。
また後日にしましょう」

「仕方ないですね…」



何か力が入らなくなると、一気に瞼が重くなる。



息が苦しくなって来る…。



「琉莉、アイス食べる?」

「ん…食べたい。
でも……」



少し寝かせて…?



朦朧とした意識が遠のいていき、あたしは目を瞑った。



「琉莉ちゃん、疲れが溜ってたのかな?
無理させすぎたかしら?」

「琉莉には体力をつけてもらわなきゃいけねぇな」



そんな会話も聞こえぬまま…。