スイッチ

華やかな時も過ぎ、最近では穏やかな日も訪れる様になった。毎日が目まぐるしく過ぎる日々も、それはそれで楽しく、今までの暗幕の様な暮らしと比べれば、私にとっては楽園だった。しかし一度でも叶った舞踏会の夜も帰る場所があってこそ。だが毎日が舞踏会なら、私の居場所は無くなるのだ。どれだけ皆が振り返る美貌といっても、時間までは止められないらしい。