週末の同僚達の豪遊ぶりを見て見ぬふりしながら、誘われぬ我が身、誘われたとしても、合わせる服も会話も無い。東京に出てきてから、特別な資格も無く、経費削減ならコピー用紙よりも私が切られた。そんな事ばかりで、良い事なんか無かった。家賃だってあるから仕事を空ける訳にもいかず、きつい事を解っていながらも、飛び込みで雇ってもらった印刷工場だって、インクがひどく着いたとしても、私には新しい作業着は配布されなかった。