「お帰りなさいませ、春さま!!」

「うん、ただいま」



俺は所謂ヤクザの組長の息子だ。

と言っても跡は兄さんが継ぐことになってる。


俺は父さんが経営しているNonomiyaの跡を継いで、
普通の人間と同じように生きてくことになってる。


「春、今日は客が来るんだ」

「客…?」

「あぁ、俺の知り合いの息子でな。
と言ってもヤクザの方じゃなく同級生の息子。
つい最近、交通事故で亡くなってなぁ…。
嫁さんも一緒に車に乗ってたからその子、一人ぼっちなんだよ」


それで俺が引き取ることにした、と。


「両親いっぺんに亡くして辛いだろうから、春。
仲良くしてやりなさい」