ああ、連の言葉が響く。

『ヘタレ!』


今まで俺をこう言って貶す奴は居なかった。
何でも完璧にこなしていたし
何より、俺を越す者なんて誰一人居ない。

つまり俺は・・・
天上天下唯我独尊
その言葉の通りの存在だったってこと。
俺も自分を自画自賛していたことは確かだ。


俺は臆病になっているのか?
好きであっても、逆に・・・

愛純の婚約者であるのに。

それ以前に、
自分の心に問いかける



俺は・・



愛純を本当に好きになってしまったのか?