「・・・愛純?」


すごく蒼がビックリした顔をした。そりゃそうだ。
蒼にとっては初対面。

しかも今まで何でも一位で自分より上を行く者無しだったのに、初めて負かされてしまった相手でもあるし
その挙句ひどい言い様。

それはビックリするよね。

でもね、
あたしにとっては

すっごくすっごく、すっごーく
大切な人だったの。
家族の他に唯一信じられる、そんな人。

だから、ごめん蒼。

今は、


邪魔しないで─────────。


「思い出した?」

そう言うと

「愛純。」

あたしの名前を呼ぶから