家に帰った私は、1人静まった部屋に倒れこんだ。
もう、連がこの部屋に来ない。
私の名前をもう呼ばない。
抱き締めてくれない、
助けてくれない。
護るといったあなたはどこへ行ったの。
お母さんに、学校を休む、とだけ伝え深い眠りにまたついた。
♪~♪~
携帯の音で目覚めた。
また、梨乃の携帯。
なんだかこの着メロを聞くと、吐き気がしてきた。
連を返して。
今、この携帯をかけてるのは、梨乃かもしれない。
「............ハイ。」
「愛純?梨乃だよ。」
「あ、大丈夫だった?あと、一条のこと、聞いた?」
「うん、聞いたよ!そのおかげで、婚約破棄になって─────って、ごめんね。こんな時に。連君のことも、聞いたよ。」
「ごめん................気、使わせちゃって。本当はすっごく喜びたいのに..............連のことでいっぱいで.............。」
「ううん、いいよ、梨乃、何も言わないでおくね...............?あと、蒼ちゃんとも一緒に帰国してきたから。まだ連絡取ってない?」