姫とあいつと婚約者



夢にも出て来て。
私のことなんてこれっぽっちも考えていないんだろうと思うと、また虚しさから涙が溢れて、止まらなくて。



私を孤独にして。




けど、
私は連の名前を絶えず呼び続けた。




冷静を表では保ち続けたけど
内心大洪水状態で、ぐちゃぐちゃで。



“思い出”となってしまったと思った。




忘れたくて
忘れたくて


幼い私だったけど、
本当に、連が大好きで。



お母さんもお父さんも
蒼も、皆言った。

「俺はどーでもよくねえよ。何で婚約了承なんてすんだよ。」

“そんなの私だって─────。”

「ん~、そう言ってもねえ・・・でも、お母さんからすると、何で愛純が蒼君と婚約する
気になれたのか。のほうが気になるわねえ。」

“だって、もう、それしか私が楽になれる術は他に無かったんだから。
とはいえ、楽になれるとは限らなかったけど、
私の心を満たすものなど他に何も無いけど、常に意識をしていたかったから。”



本当は自分の気持ち知ってたのに、
知らん振りして我慢して、押さえ込んだ。




ね、連、知ってる?