姫とあいつと婚約者

どれだけ走った?
方向感覚の無い私は、良く分からない道を通って別荘までの道が分からなくなってしまった。

でも、
とにかく連のあの笑顔が見たくて。
蒼のあの声が聞きたくて。

何も出来ないはずの私なのに、とにかく走ってしまった。


つくづくバカ。
私がここまでバカだとは思ったことは無い。

無謀すぎるし

足も引っ張る。

援軍すら呼んでないし。
せっかく別荘に着いたのに。



連も、蒼も、花井さんも
家族も、友達も、梨乃も
Sクラスの皆だって、呆れるだろう。

この、梨乃のことが無事に解決して落ち着いたとき。

こんな私の話を聞いて。


バカだと笑うだろう。



それでも
自己満足のため?
自分の目で事実を見たいため?


こういったら我儘だけど
とにかく、私が見たかったの。



直感で。



連に会わなくちゃいけないと、思ったから。