姫とあいつと婚約者

全員が感じただろう、寒気を。




「花井さん、取って下さい、もしかしたら私達側の“最悪”が起きているかもしれません................。」



全員が思った。




「はい................。スピーカーホンにします。」



“もしかしたら”と



「花井です。」



その



『一条です。梨乃さんは今、どこにいますか?』



“最悪”の事態を



「マンションじゃないんですか?」



想定した。



『とぼけるつもりですか?そこにいる、あなた方も聞いてくださいね?』




あぁ、
その“最悪”の事態が..........
現実になってしまったみたい。