そして、席に座ろうとした時。
「蒼。」
「・・・はい、なんですかお父様?」
「どうしてこっちにいるんだ。愛純さんの隣に座りなさい。」
城坂家のほうに居た蒼はお父さんに押され、私のほうに来た。
「すいません。」
・・・蒼?
何かいつもと、感じが違う。
というか・・・
「愛純ちゃん?」
「は、はい?」
「メニュー、どうぞ。」
メニューを渡された。
うーん、何にしようかなあ?
じゃあ普通に─────・・・
「蟹の味噌汁?────と、刺身の盛り合わせ、海鮮丼、エビサラダ、カキ揚げ、それと─────。」
と言ったらその場に居た全員が笑った。
え?私、何か言った?
そしたら蒼が
「まだ・・・食べんの?」
とボソッと言った。
そしたら蒼のお母さんが、笑いを堪えながら
「いいのよ、いっぱい食べて。」
といった。


