お昼休み。

やっぱり、皆は連を囲んだ、けれど、連はその輪から抜け出し、私達(私と蒼)を人通りの少ない廊下に連れ出した。

「・・・ホラ、俺の言ったとおりだろ?やっと思い出したか?俺の言いたかったことが・・・。」

「あぁ、今思い出した。そういえば言ってたな。期末で1位取るとか、Sクラスに行くなんてこと。」


「お前は“完璧”だとか騒がれてるらしいけど、全然大したことねぇじゃねえか。」

「連っ、そんな言い方よくないよ!」

そんな私の言葉を無視をするかのように蒼はこうやって言ってみせた。

「今回は俺の負けだ。でも次は絶対負けねぇ。今まで俺より上に行くやつなんて一人もいなかった。だからこそ、正直嬉しいよ。お前にとってはただの格下かもしんねぇけど、“俺にとって”のライバルとして歓迎する。Sクラスに。」

「フン、俺はお前のライバルになるためにSクラスにきたんじゃねぇよ。愛純の傍にいるためだ。せいぜいお前の今までの名誉を這い蹲って必死に守りきるんだな。じゃあな。


というと教室に戻った。


「蒼?本当は、連はああいうつもり、なかったと思うよ?きっと、嬉しかったんだよ連も。ただの照れ隠しだと思うから気にしないで・・・ね?」


「わかってるよ。逆にこっちは燃えてきた。」


そういって、嬉しそうな顔を私に見せた。