姫とあいつと婚約者

すると、男は俺にも気付いたんだ。
愛純を車に放り込むと俺を持ち上げた。


そして・・・同じく、車の中に放り込まれた。

あまりにも愛純が動くから、愛純はお腹を殴られた。

「うるせぇ!黙ってろ!」

ボスッ

「!!!・・ぅ・・・。」

「そっちのお前も、黙ってろよ。騒いだらコイツみたいになるからな。」


やめろ・・・やめろやめろ!

助けたい。
男を殴りたい。

けれど、体を縛られて動けない状況。
隣には愛純がグッタリとしている。



・・・自分にはそんな力がないことに、
何も出来ないことに苛立っていた。



愛純・・・