「私は、みやうち あずみ。ねぇ、何て名前?」

愛純が言った。

「えっと、ぼ、僕は、」

「ふーん。白河 連、ね?」

と、胸元にある名札を見て言った。

「愛純、ちゃん?」

「愛純でいいよ。何?」

「何で、そこから出てきたの?ここの施設の子?」

と茂みを指差しながら言った。
だって、養護施設では見たことがない顔。

「ううん。お散歩しに来たの。」

「え?ここに?」

「うん。私ね、えーさい教育ってやつを受けててね、ずっと予定を詰め込みっぱなしだから、少し空いた時間にこーやって、お散歩をして、リフレッシュするの。」

「リフレッシュ?」

「うん。気分を入れ替えたりすることだよ。」

「へぇー。愛純は物知りなんだね。」



とか・・・・こんなことを話していたような気がする。