「ごちそうさまでした!」
私がご飯を
食べ終わった時‥。


「大丈夫ですか?三薪さん!!三薪さん!!!‥先生、三薪さんが‥。」


和美さんの病室から
看護婦さんの
焦っているような
声がして……。
緊急手術が行われた
だけど、和美さんは
息を返す事なく
亡くなった。




「すいませんでした。処置が至らずに‥。」

「大丈夫です‥母は、頑張ったと思いますし‥余命よりも2ヶ月も…長生きしたのは中里先生のおかげ‥でもあったし‥最後まで本当にありがとう‥ございました…!」
涙ながらに
崇弥が先生に
挨拶しベッドに腰掛け
泣いていた。


「崇弥?大丈夫?」

「…おぅ。」

「全然‥大丈夫じゃないのに、強がんなくて‥いいんだよ?」
少し強がる崇弥を
見て我慢していた
あたしまで涙が
溢れて来た。


「強がってねぇよ!お前‥泣くなよもっと悲しくなるだろ?」


「ごめ‥ん。ねぇ、聞いていい?」

「‥ん?」

「和美さんの病気ってなんだったの?」

「心臓病‥だったんだ。」

「そうなんだ‥。余命より長生きしたって‥凄いよ‥和美さん。あたし余命とかないけど、今だって‥必死だったりするのに…。」


「本当だよな‥俺らが泣いたら母ちゃんが…頑張った意味ねぇっつうか‥ごめん、ちょっと‥1人にしてもらって‥いいか?」


「‥あっ、ごめん。そうだよね‥あたし邪魔しちゃったね…。」


「邪魔なんかじゃねぇけど…ごめん。」

「ううん、じゃあ‥またね。」

あたしは病室に戻り
ひたすら泣いていた。