[短編]アスタラビスタ



“ハルへ”


「あっ…」


涼の字だ…
いつも見る、力強い涼の字。



『ハル。
もうすぐいなくなってしまうんだな。ハルと過ごした二年間、本当に幸せだった。
ハルは“別れよう”と言ったけど、俺はこれからもずっと、
ハルを好きでいるよ。
ハルが嫌だと言っても
、卒業したら迎えに行く。
ハルのいない生活なんて考えられない。
俺の全てはハルだから…
だから、きっとまた会えるから、笑って東京へ行けよ。

離れていても気持ちは一つだ。


“Hasta la vista”

涼より』