そう言うと、輝は目を見開いたかと思うと、すぐにふっと目を細めた。

その微笑み方があまりにも優しくて、胸が高鳴る。

「お前を俺の専属スタッフにしてよかったよ。」

輝はあたしの頭をくしゃっと撫でると、

「シャワー浴びさせてくれ。」

と他のスタッフに言って、去っていった。


胸の高鳴りが、まだ消えない。赤くなっている顔を隠すように、あたしは両頬に手をそえた。

「よっぽど輝ってば優美ちゃんのこと気に入ってるんだねえ。」

「ひゃあっ!?」

いきなり肩にガツンと来た衝撃にびっくりして声を上げた。誰かに肩に腕を回されてると気づいて、横を見たら優太くんが立っていた。

「ゆ、優太くん・・。びっくりさせないでよ・・・。」

「あ、優太くんって呼んでくれた!うーれしーいなぁ~。」

あたしから腕を外して、今度はニコニコと笑いながらあたしの手を握る。

や、やっぱり可愛い・・。


どう考えても女のあたしより可愛い気がする。いや、多分そうだろう。

「あ、でも輝にバレたら怒られちゃうかもっ。」

「へ?」

なんで輝が怒るの?

優太くんの言葉の意味がよくわからない。

すると優太くんはあたしをマジマジと見つめた。

「優美ちゃんは・・、鈍感なんだねえ。」

「へ?」

「だって見てたらわかるよ。輝が優美ちゃんのことすーごく気に入ってるの。」

「へ!?な、なな、なに言って・・」

思いがけない言葉に、今度は顔が熱くなる。

「だって輝、女は寄せつけないんだ。滅多に笑いかけたりしないんだから!小夜姉とかユキとかは別だったけど、優美ちゃんはその二人とも違うみたい。」