って俺!本当に何考えてんだよ!!

今までの自分からは考えられないくらい、変な方向に考えが向かってる。

危ねーよ、これじゃ優太のこと笑えねーじゃねえか。

「・・ねえ輝、あたしの、この秘密のことさ・・。」

すると横から、優美の真剣な声が聞こえた。

「あの、本当に、言わないでおいてくれるの?」

チラリと目を向けると、神妙な顔つきの優美が、俺を見ていた。

「・・お前、どうなの?この仕事。」

「・・え?」

「気に入ってんの?やり甲斐感じてんの?それとも辛いか?やめたいか?言うか言わないかは、それからだな。」

優美の答えは大体予想できたけど、一応聞いてみたかった。偽善者なわけじゃないからな。何の理由もナシに、この秘密を隠すつもりはない。

「・・本当のトコ、体力的には少しつらい。」

するとポツリと、優美が本音を吐き出した。
その本音に、甘ちゃんだな、なんて思う。だけど。

「でも、それはみんな同じだって、日々実感するの。」

その言葉に、感嘆した。

それをここ2週間で実感するなんて、なかなか出来るもんじゃない。

「あたし、やっていきたい。この仕事。もっと頑張って、もっと働いて、スタッフの目線で、もっとRを見てみたい。」

顔を見なくても、優美がどんな目をしているか、俺にはわかった。
きっと、すげー透き通った、綺麗な目をしてるはず。

こいつは、そういうヤツなんだ。


「わかった、じゃあ言わねえ。」

「え?」

俺の簡単な返事に、優美は拍子抜けしたらしい。