「はい。 すいません。 今日はもう帰します。 …はい、はい。 はい。」 しばらく話しているのを 私は横でソワソワしながら 見つめていた。 ふとリュウジがこちらを見つめ ニタリと笑った。 そして… 「愛してます。」 そうはっきりと 母親に告げた。 そして挨拶を済ませ 携帯をパタンと閉じた。 驚いた表情のまま固まった私を リュウジは笑いながら見つめる。 「なした?」 と馬鹿にしたように リュウジは訊いてくる。