二人に背中を押されたような気持ちになり 私は駆け足で玄関に向かった。 靴を履いている途中 ふと一つの疑問が浮かんだ。 私はリュウジの番号を アドレス帳から消していた。 指定着信音なんて なるはずがない… そのとき 玄関に置いてある小さな人形が 目に入って笑った。 「ありがとう。」 そう言って玄関の扉を開ける。 真っ赤な服に帽子 ニッコリ笑ったサンタさんが 私を見送ってくれていた。