二人きりの車内。 気まずい空気。 そんな空気を壊したのは 金髪男だった。 「助手席 来れば?」 私は言われるがまま 走行中の車内を 中腰で移動した。 「今後の予定は?」 そう訊かれ ないと答えると 金髪男が横目で私を見て 今までの笑いを消した。 「じゃあ 家来るか?」 そのあとの展開なんて 誰が見ても明らかだった。 私だって馬鹿じゃない。 わかっていながら 私は首を縦に振った。