母親の胸の中で しばらく泣いた。 泣きつかれた私は そのままベッドに倒れ込んだ。 次の日の朝まで 一度も目覚めることなく 眠り続けた。 翌朝、目が覚めた私は 居間へ向かった。 食卓テーブルの上に おにぎりが二つと 卵焼きが置いてあった。 その横に 小さなメモ用紙。 「ちょっと出かけるから ご飯食べといてね。」 いつもと変わらない 母親の優しさが ぎゅっと胸を締め付けた。