響だ! トクン トクン その姿を見るたびに、勝手に心臓が加速する。 探さなくてもわかる。 響のピョンピョン跳ねてる茶色の髪。 歩くたびに揺れて。 目が離せないよ……。 すっかりこの学校に馴染んだ響は、あの容姿から女の子の人気は言うまでもなく。 最近では男子からの人気もある。 クラスのみんなも一度話しちゃうと響の周りに集まるようになった。 だからかな…… あの箱庭の響が、もう当たり前になってるんだ。 嬉しいような…… 寂しいような。 あたしって、欲張りだな。