終業式も間近に控えた七月中旬。 「彰!海!稜くん!」 教室のドアのところに立っているのは希咲。 相変わらず仲がいい四人。だが稜は一人不満な顔。 「流波…なんで俺だけ「稜くん」なんだ?」 「えーなんとなく!」 稜はむすっとしながら席に戻っていった。 「稜!?…どうしたんだよ?」