切れた携帯を希咲は見つめた。 今まで希咲が苦しいときや悲しいとき、いつも相談していたのは彰だった。 稜には心配かけたくなくて、いつも話せなかった。 だけど今回は違う。 希咲は稜とこれからもやっていく自信をなくしていた。 「…彰っ…もう、頑張れないよ…もう、稜が分からない――――」