痛い手足を、なでていると お母さんがあたしを探している 声がする。 「はーい?」 「出発するわよ~」 「はーい」 もう、そんな時間か…。 しーんとした部屋に、時計が コチコチと時を刻んでいる。 「もう、8時か…。」 そう言ってあたしは、重たい旅行バックを 転がしながら、部屋をでた。