狼彼氏×子兎彼女


*愛梨side


「莉子…いる?」


何かに引かれて、

体育館に来たあたし。



「莉子っー、莉子ー?」



反応がない。


やっぱいないのかなあ…。



*莉子side


愛梨!?


あたしはここにいるよーっ


助けてよー


あたしはどんなけ叫んでも、

愛梨にあたしの声は全然聞こえない。



「岩瀬くん…。」


「莉子は?」


「いない…。」



しかし何かを確信したかのように、

体育倉庫へ向かい、ドアを開けた。



「莉子いるか?」



反応はない…。


あたしはいるのーっ。



でも手足を縛られていて、

口も塞がれているため

ちゃんとした声も出せないし、

身動きもとれない。



「莉子いた?」


「いない…。」



そういってドアを閉めようとした。