――ふわり、と私の金髪が宙を舞う。

軽く巻き毛になっている私の身長よりも長い髪。

だが、その髪は背中には当たっていない。

なぜか?

宙を舞っているからだ。

目の上で無造作に切られている前髪。

右手の人差し指でくるくると弄ぶ。

私が着ている服は真っ白。

白は好きな色だから。

袖がなく、シンプルなワンピース。

薄い水色のリボンで腰の辺りを縛っている。

そして、背中の肩甲骨より少し内側にある、ソレ。

私の身長より大きなソレ。

太陽の光は透明なソレを通り抜ける。


「気持ちいいー‥‥」


私の背中から生えているソレは、昆虫の背中に生えているものと同じ。

透明な美しい形状の羽、だった。