「…ら…、み…ら…」


んっ…?
この声…聖斗?


「美羅…起きろ!!」


えっ!!
私、寝てた?


驚いて飛び起きようとする私の体を
ソファーに押し付ける聖斗。


「こんなとこで寝てたら風邪引くだろ…
ヨダレまで垂らして…
色気ねぇなぁ~」

「あわわぁ…」


両手首を掴まれ
オドオドしている私の耳たぶに
聖斗の唇が触れる


「でも、スゲー可愛い顔してた…」

「やっ…せい…と」


一気に上昇する体温


「お、伯母さんは?」

「知らねぇー、居ねぇえし…」


昨夜と同じ
聖斗の暖かい唇


「あっ…んっ…っつ」


聖斗のキスは、まるで魔法みたい。

優しく掠めるみたいなキスから
突然、息が止まるほどの
濃厚なキスに変わり
その内、私の下唇を甘噛して
尖った舌に弄ばれる…


私はもう、聖斗のキスの虜になってた…


「!!」


急に体を起こした聖斗が
リビングのドアの方に目を向けた。


「美羅、起きろ!
お袋が帰ってきた」

「えっ!!」


慌ててソファーに座ると
乱れた髪を整える。


「ポワンとした顔、なんとかしろ!」

「そんな…急に言われても…無理!」


ほっぺをパチパチして
何事も無かった様にテレビを見つめた。


「あら?」


伯母さんはリビングに入るなり
私たちが座ってるソファーに近づいてくる。


「あなたたち…どうしたの?」


えっ!!
伯母さん…なんか気付いた?


引きつった顔で振り返ると
伯母さんは眉間にシワを寄せ
怪訝な表情をしてる。