ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


伯母さんの目は
いつしか聖斗に向けられていた。


子を思う、凛とした親の目だ…


「今日はね、瑠菜の父親が誰か
結果が明らかになる日なのよ」

「……!!」

「私がまだ入院してる時
伯父さんと聖斗が2人で出掛けたことあったでしょ?

あれはね、理絵さんのご両親に
事情を説明して
瑠菜のDNA検査をして欲しいって
頼みに行ったの

雅史君にも同行してもらって
あちらのご両親を説得したそうよ」


そうだったんだ…
聖斗の言ってた
理絵さんと同じことをするっていうのは
このことだったんだ…


理絵さんが妊娠して
聖斗に結婚を迫った時
彼女は親を巻き込み
聖斗が拒否出来ない様に
追い込んでいった…


伯父さんを連れて行ったのは
理絵さんが断れない様にする為


全てに納得して
目を閉じた時だった…


理絵さんのお父さんが
威嚇するみたいな大きな声で
聖斗に話し掛けた。


「聖斗君、検査結果を聞く前に
確認しておくが
あの約束は覚えているだろうな?」

「もちろんです」

「理絵は今でも
瑠菜の父親は聖斗君だと言ってる。
母親が言うことに間違いはないだろ?

それを、こんなバカげた検査などして
私たちを侮辱したんだ。
それなりのことしてもらわないとな」


それなりのこと?


「私はハッキリ言って
君と理絵は離婚してもいいと思ってるんだよ。

でも理絵が、どうしても嫌だって言うから
仕方なく君が息子で居ることを許したんだ」

「分かってます」


私は意味が分からず
伯母さんに視線を向けた。


すると、伯母さんは
テーブルの上の手を硬く握りしめ
理絵さんのお父さんを睨みつけていた。


「伯母さん?」

「…あの人はね、
検査を受ける条件として

瑠菜が聖斗の子供だったら
聖斗が向こうの養子になって
理絵さんの実家で同居する様にって
聖斗に約束させたのよ…」

「そんな…」