ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


「頼み?」

「あぁ…今度の日曜、空けといてくれ」


聖斗は、そこまで言うと
私に向かって
「美羅は2階へ行ってろ!」
と、怖い顔をする。


私も聞きたいと食い下がったけど
軽くあしらわれ
2階へ追いやられた。


なんなのよ!!
隠し事するなって言ったのは、聖斗じゃない。


その後
2階に上がって来た聖斗に
なんの話しだったか聞いたけど
「美羅は知らなくていい」
と、冷たくシカトされた。


聖斗のバカ!!


・・・


日曜日

聖斗と伯父さんは、珍しくスーツを着て出掛けて行った。


まったく…気分が悪いったらない。
私一人が除け者じゃない


でも、それは
聖斗にとって、人生を掛けた
大きな賭けだったんだ…


そんなことなど知らぬ私はスネて
少しの間
聖斗と口を利かなかった。


それから暫くして
伯母さんが退院してきて
家の中がいっぺんに賑やかになる。


やっぱりこの家には、伯母さんが居ないとダメだな…


一見、元気そうに見える伯母さんだけど
不安は消えた訳じゃない。
なるべく心配を掛ける様なことは
耳には入れたくない。


だから私と優斗の離婚は
伯母さんには、まだ伝えていない。
優斗は行方不明のままということになってる。


そして
聖斗と伯父さんが出掛けて行った日から
2週間後の日曜の昼下がり
久しぶりに楽しいひと時を過ごしていると


思いもよらぬお客さんがやって来たんだ…


「お邪魔しますよ…」


不機嫌な表情でリビングに入って来たのは
瑠菜ちゃんを抱いた理絵さんと
理絵さんのご両親


部屋の空気は、ピンと張りつめ
只ならぬ雰囲気…


「わざわざ来て貰って、すみません」


聖斗が頭を下げると
理絵さんのお父さんが
大きな咳払いをして
聖斗をギロリと睨む。


すると、再び玄関のチャイムが鳴り
扉を開けると
そこには雅史さんが立っていた…