ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


それからは、皆楽しく談笑し
ホッと一息


上杉君がトイレに立ったので
私は恵美里にグチをこぼす。


「もう!恵美里のお喋り!!
なんであんなこと言ったのよ!!」


すると恵美里は唇を尖らせ
「ごめーん!でもね、上杉君が可哀想でさ…
美羅にこっぴどくフられたこと
気にしてるんじゃないのかなぁ~って思ったんだよ。

理由を教えてあげれば
元気になるかなぁ~って」
と、訳分かんないことを言う。


「十分、元気じゃない!
ホントは何を企んでるの?」

「うーん…それは…」


モジモジして、益々怪しい…


「恵美里…もしかして、上杉君のこと…」


智可の言葉に、頬を染めコクリと頷く恵美里


「えぇぇー!!うそー」

「もうヤダァ…恥ずかしい…
だって、彼、素敵じゃない?
なんたって弁護士先生だし…

美羅の一件以来
電話するキッカケが無くて
美羅のことだって言えば
会ってくれるかなぁ~って思ったんだもん」

「だからバラしたの?」

「そう、ごめんね。美羅」


呆れた…
私を餌に上杉君を呼び出すなんて…


「でもね、彼のお母さんは手強いよ。
それに、彼の結婚相手はもう決まってるんだから」


私がそう言うと
恵美里は気持ち悪い笑みを浮かべる。


「それがね、この前知ったんだけど
彼のお父さんの後援会の会長…
私のおじいちゃんだったのよ!」


えっ…?


「それじゃあ…
上杉君のお母さんが言ってた
後援会の人に孫を嫁にって言われてるって、アレ
恵美里のことだったの?」

「ピンポーン!
だから、お母さんは問題ナシ!!
後は上杉君を振り向かせるだけ!!」


舞い上がってる恵美里を横目に
智可はため息を漏らし


「それが一番の難関なんじゃない?」
と、突っ込んでる…


すると、聖斗と話し込んでた雅史さんの携帯が鳴り出した。


「悪りぃ、出産始まったみたいだ。
俺行くわ」


足早にファミレスを出て行く雅史さん。
その後ろ姿を眺めていた智可が
私に小声で話し掛けてきた。


「美羅、ちゃんと治療に行ってるの?」