ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


「聖斗…私が家に居たら
迷惑…かな?」

「なんで、そんなこと聞く?」

「私、家族じゃないし
いつまでもお世話になってたら
悪いのかなって…」


キキィーーーッ…

「わぁ!!」

突然、踏み込まれたブレーキ


「美羅…」


前のめりになりながら
見上げた聖斗の顔は
なんとも表現できない表情だった…


「美羅は、そんな風に思ってたのか?
ガキの頃から
一緒に暮らしてきたのに
俺たちのこと
他人だって思ってたのかよ!」


聖斗…


「俺は、美羅のこと…
ずっと家族だって思ってたぞ」

「…かぞ…く?」

「そうだ!」

「…それって、妹ってこと?」


私は聖斗の目を
ジッと見つめ尋ねた。


「それは…」


聖斗…
違うって言って…
妹なんかじゃないって
お願い…


「…当たり前だろ…
妹だって思ってるさ…」


あぁ…優斗の時と同じだ…
聖斗も結局、私を女としては
見てくれてなかったんだ…


私の中で
何かが、ガラガラと音をたて
崩れていく


5年間、私は聖斗だけを見てきたのに…
聖斗の言った通り
優斗のお嫁さんになりたいって
二度と言わなかったのに…


「…私は、妹なんだね…」


私の精一杯の問いかけは
あなたの耳に届いていなかったの?


聖斗は何も言わず
アクセルを踏み
車窓の景色は
ぼんやりと滲みながら
後ろへと流れていく


ほろ苦い
失恋の瞬間だった…