ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


聖斗の言葉を信じて
もう少し待つことにした。


そんなことになってることも知らず
いつもの様に
瑠菜ちゃんを私に預け
出掛けて行く理絵さん。


今日は断ろうと思ったけど
一人で居ると
変なことばかり考えてしまいそうで
あえて、瑠菜ちゃんを預かった。


お昼前
聖斗から優斗は帰ったか?と、電話があった。


「まだ…」

『そうか…とにかく、夕方まで待ってみろ』

「うん」


そう答えた時
抱いていた瑠菜ちゃが
小さなクシャミをした。


うわっ!!ヤバッ…


『美羅?もしかして…
瑠菜、そこに居るのか?』

「う、うぅん。居ないよ…」

『嘘つけ!居るよな?
なんで瑠菜が居るんだよ?
理絵はまた、出掛けてるのか?』

「聖斗、変なこと言わないで。
居ない…居ないよ…
じゃあ、切るね!」

ピッ…


どうしよう…バレバレだよね…


なんて言い訳しようかと
頭をフル回転させるが
気のきいた理由など思い浮かばない。


もしかしたら
お昼休みに聖斗
ここに来たりして…


聖斗にバレたら
理絵さんに怒られるだろうな。
優斗は帰って来ないし
もう、頭の中グチャグチャだ…


一人、パニくってると
案の定
12時10分
聖斗が凄い剣幕でやって来た。


「ちゃんと説明しろ!
理絵は携帯にも出ないし
一体、どうなってんだ?」


万事休す…


理絵さんが派手な格好してたってことは言えなかったけど
毎日、瑠菜ちゃんを私に預けて
出掛けてるってことを話した。


「なんだそれ?
で、理絵は毎日どこ行ってんだ?」

「さぁ~…
それは、知らない。
聞いても友達のとこ行ってるとしか言わないし」


脱力した聖斗がソファーに座り込み
頭を抱える。


「理絵といい、兄貴といい
何やってんだ…」