ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


「瑠菜ちゃーん、泣かないで…
直ぐにミルクあげるからね!」


必死に瑠菜ちゃんをあやしていた私に、聖斗が
「瑠菜は俺が見る。
美羅は、もういいから…」
と、エレベーターを降りた所で
私から瑠菜ちゃんを取り上げようとした。


「でも、聖斗は仕事あるでしょ?」

「んっ?丁度、昼だしな
理絵もそろそろ帰って来るだろ?
俺が居るのに
美羅に瑠菜の世話させるワケにはいかねぇよ」


聖斗…

聖斗は私が瑠菜ちゃんを預かるのが嫌なの?
私じゃ、心配?
不安なの?


「理絵さんは…お昼には…帰らないよ」

「はぁ?」

「もっと遅くなると思う」

「そうなのか?」

「うん。それに…
ミルクや哺乳瓶なんか、全部私の部屋に有るし
私が理絵さんから、瑠菜ちゃん預かったの。
私に…任せて欲しい」


私の真剣な顔を見て
聖斗の手が、瑠菜ちゃんから離れた…


「ホントに、いいのか?
美羅は…平気…なのか?」

「うん…」

「そうか…分かった。
じゃあ、悪いけど、瑠菜のこと頼むよ…」


そう言って
隣の自分の部屋へと歩き出した聖斗の背中が
何故か、とても寂しそうで
私は考えるより先に言葉が出てしまっていた。


「聖斗、お昼ご飯は?」

「えっ?」

「理絵さん居ないし
ご飯、どうするの?」

「あ、あぁ…なんでも適当に食うよ」

「あの…、良かったら…」

「んっ?」

「良かったら…ウチで…食べる?」


当然、断られると思った。
でも、聖斗の答えは意外にも「いいのか?」だった。


まさかの返事に焦る私。
ご馳走する様なモノあったかな…?


取りあえず部屋に入り
瑠菜ちゃんのミルクを作ると
それを聖斗に渡し
私は料理に取り掛かった。


でも、冷蔵庫…空っぽだ…
どうしよう…


「なぁ、美羅」

「何?」

「昼飯、リクエストしていいか?」


ドキッ!!
リクエスト?


「い、いいよ…」


良くないけど…